2013年11月30日開催 NSFF 福岡県直方市須崎町映画祭

林芙美子が創作と映画に出逢ったまち 福岡県直方市須崎町商店街

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10. 林芙美子 × 成瀬巳喜男

 

 成瀬巳喜男の国内での名声は、戦前には既に確固たるものでした。1935年の『妻よ薔薇のやうに』が好評。その年の『キネマ旬報』ベスト1に選出され、アメリカで興行上映される初の日本映画として、1937年にニューヨークで封切られたほどの成功を収めていました。
  ところがその成瀬巳喜男も、第二次世界大戦後極度のスランプに見舞われます。そしてそのスランプから脱したのは、1951年林芙美子原作の映画化、「めし」の成功がきっかけだったというのが通説となっています。
  それ以降、成瀬は『稲妻』(1952年)、『妻』(1953年)、『晩菊』(1954年)、『浮雲』(1955年)、『放浪記』(1962年)と立て続けに林芙美子作品を手掛け、日本映画の黄金期に大きな足跡を残しました。
  成瀬巳喜男の近年の「第4の巨匠」としての国際的名声は、林芙美子抜きでは語れないものなのです。




■ 文中紹介作品詳細
(※ 映画祭の上映作ではありません)

『めし』
(1951:成瀬巳喜男監督 林芙美子原作)
wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/めし
amazon http://p.tl/K7m2

『稲妻』
(1952:成瀬巳喜男監督 林芙美子原作)
amazon http://p.tl/H82L

『放浪記』
(1962:成瀬巳喜男監督 林芙美子原作)
wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BE%E6%B5%AA%E8%A8%98
amazon http://p.tl/ZBjV