林芙美子原作 x 成瀬巳喜男監督作の中でも、ずば抜けた知名度を誇るのが、1955年の『浮雲』。
キネマ旬報は不定期に日本映画の歴代ランキングを発表していますが、『浮雲』は、このランキングベスト5の常連。歴代日本映画の五本の指に入る名作とされ、現在でも、シネフィル必須の名画として繰り返し上映され、世代を超えた多くの人たちに愛され続けています。
また、近年高まりをみせる成瀬巳喜男の国際的評価ともに、その最高傑作といわれる『浮雲』もまたヨーロッパにて強烈に支持され、日本が生んだ世界的名作として位置づけれられてきました。
そしてその波は映画に留まらず、2005年、林芙美子作の原作『浮雲』の仏訳が出版されるに至りました。
林芙美子×成瀬巳喜男。このクリエーターたちの作品は、決して過去のものとして忘れ去られようとしているものではなく、世代を超えて日本の映画や文学のファンに愛され続けながら、近年ヨーロッパで見出され、そしてこれから世界に発見されていくであろう普遍的な輝きを放ち続けているのです。
『浮雲』歴代日本映画史上ランキング
歴代日本映画史上ランキング【2009年版】3位
歴代日本映画史上ランキング【1999年版】2位
歴代日本映画史上ランキング【1995年版】3位
歴代日本映画史上ランキング【1989年版】4位
歴代日本映画史上ランキング【1972年版】 同率4位
(オールタイム・ベスト 映画遺産200 日本映画篇 (キネ旬ムック) p20
http://p.tl/mv8z )
『浮雲』(1955:成瀬巳喜男監督、林芙美子原作)
wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/浮雲_(映画)
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